調停にて使途不明金を追求して流動資産のすべてである数千万円を獲得して解決した事案
【事案内容】遺産分割
性別:男性二人
被相続人との関係:子
相続人:依頼者と兄弟
相続財産:預金、不動産、生命保険など
【ご相談内容】
依頼者の方は、兄弟と相続について話し合うものの、検討違いな提案を繰り返され、当事者同士では解決できないと考えて、当事務所を訪れそのまま受任となりました。
【対応と結果】
受任後、依頼者の方と方針を確認し、相手方の従前の対応を考えると調停をした方が早いと考え、調停申し立てをしました。
調停が開始しても、相手方は要領を得ない回答に終始しており、調停も早晩不成立になりそうな状況でした。
明らかな使途不明金についても、関連性の乏しい資料を提出して、何をしたいのか理解できませんでした。
仕方ないため、審判で現存財産を法定相続分で相続し、使途不明金を民事訴訟で追及していくしかないと覚悟を決めました。
ところが、相手方が代理人をつけたために流れが変わりました。
以後の調停では、遺産の評価などもスムーズに進み、現存財産についてはすぐに調停成立にできるところまで進展しました。
こちらとしては、調停を早期成立させて民事訴訟で使途不明金を追求していく方針でしたが、相手代理人から使途不明金を含めての解決を提案されました。
当初の条件は、到底受け入れられるものではなく一蹴しましたが、次第に開きがなくなり、受任当初に私が落とし所として考え、依頼者の方も「早期解決ならその条件でよい」と言っていた条件を引き出すことが出来ました。
正直、民事訴訟をすれば、それ以上の条件を引き出せる可能性も十分ありましたが、依頼者の方が相手の提案を受け入れたため、無事解決となりました。
民事訴訟となれば、1年は更にかかっていたことを考えると非常に賢明な判断をされたと思います。
やはり即調停を選択し、理解力のない相手方に重圧をかけ、耐えられなくなった相手方が弁護士をつけたことが解決につながりました。
この記事の執筆者
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