ひとり身の方に知っていただきたい相続問題

この記事を読むのに必要な時間は約5分です。

ひとり身と言われる独身者の相続では、生前に何も対策をしていないと相続手続きが非常に難航することが多いです。場合によっては、疎遠な人間同士の相続となり、裁判になってしまうことも多々あります。

 

独身の方が認知症などで自身での財産管理や施設との契約行為が困難となった場合に、誰が財産管理や身の回りの世話をするのかという問題も生じます。

 

そのため、独身者の相続対策では、

 

・誰に財産を承継させるか

・自分の判断能力が無くなった場合に備え、財産管理や身の回りの世話を依頼する人を決めておく

 

ことが重要となります。

財産の承継先を決めておくこと

独身者の相続では、遺言書などを作成し、財産の承継先を決めておくことが重要になります。

 

相続人が誰かというと

直系尊属(父母や祖父母)がいる場合は、直系尊属が法定相続人となります。

直系尊属が亡くなっている場合は、兄弟姉妹が法定相続人となります。

 

法定相続人となる兄弟姉妹には、父母が同じ兄弟姉妹だけでなく、父母の一方が同じ兄弟姉妹も含まれますので、注意が必要です。

 

次に、自分が所有する財産の財産目録を作成しましょう

自分に万が一のことがあった場合、財産がどこにあるか分からず、残された方が非常に苦労しますので。

 

その上で、財産を誰に承継させるかを決めましょう。

 

法定相続人が兄弟姉妹となる場合、遺留分(遺言内容にかかわらず、相続人が最低限相続できる相続分)は生じませんので、生前に遺言書を作成しておくとご自身の意思通りの相続となります。

 

そのため、財産を誰に承継させるかを決めて、遺言書を作成しましょう。

 

遺言書は、主に自筆証書遺言(手書きの遺言)と公正証書遺言(公証人が作成する遺言)がありますが、公正証書遺言がお勧めです。

 

というのも、公証人が作成するため、遺言の内容の誤りが少なく、遺言能力(遺言を作成できる判断能力があること)も問題になりにくいため、遺言書を巡って争いが生じにくいからです。

 

また、遺言書作成時には、遺言執行者(遺言の内容を実現するために必要な手続きを行う人)も指定しておきましょう。

 

遺言執行者は、弁護士や司法書士、行政書士などを指定することも可能ですので、財産を承継する人が、相続関係の手続きに不慣れな場合は、専門家を指定すると良いでしょう。

財産管理や身の回りの世話をお願いする人を決める

高齢になり、判断能力が不十分となると、後見制度を活用することになります。

 

後見制度には、ⅰ:任意後見制度とⅱ:法定後見制度があります。

 

任意後見制度は、将来自分の判断能力が不十分になったときに備えて、予め、依頼する後見事務の内容を定め、自身にかわりその事務を行う人(任意後見人)を決めておく制度になります。

 

法定後見制度は、既に判断能力が不十分の方の保護のために後見人を選任する制度になります。

自分の意向を反映させたい場合は任意後見契約がお勧めです。

 

判断能力はあるけれども、高齢のため、多額の財産の管理は心配だという場合は、財産管理委任契約を締結して、信頼できる親族又は専門家に財産の管理を依頼する契約を締結することもできます。

さいごに

独身の方の相続は、特有の難しさがあります。

 

ただ、やるべきことをやれば、お子様や配偶者の方がいる相続より、簡単な面もあります。

是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。

 

ご自身の意思を叶えるご提案をさせていただきます。

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この記事の執筆者

島武広
島武広島法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
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