遺言書が出てきたためお困りの方へ

・大切なご家族が亡くなり、悲しみの中色々と慌ただしく事後処理をしていたら、遺言が出てきた。

・ある日突然弁護士から遺言があるという通知が来た。

・相続人の一人が「遺言を預かっている」という連絡が来た


など遺言が出てきたことでお困りではありませんか?

そんな時にどう対応したら良いか、ここで述べていきたいと思います。

 

①自筆で書かれた遺言書が出てきた場合

まず、兎にも角にも家庭裁判所に「遺言書の検認申立て」をして下さい

自筆遺言の場合、法律で定められた形式を満たしていないと無効となります。

ご自身では判断できない場合弁護士に相談することをおすすめします。

適式な遺言であれば、基本その内容に従って遺産を分けていくことになります。

 

[su_box title=”あわせてよみたい” box_color=”#fdad38″ radius=”5″]遺言書の検認とは [/su_box]

 

 

②弁護士から遺言があるという通知が来た場合

武器対等の原則ではありませんが、ご自身も弁護士をつけた方が無難とは言えます。

 

そうはいっても諸事情がおありでしょうから、せめて弁護士の言い分を聞いて、出来れば書面をもらって弁護士に相談することをおすすめします。

 

弁護士なら何でも法律を守るというわけではなく、法定相続分を無視した自己の依頼者が有利になるように処理しようとする弁護士もいるのでご注意下さい。

 

それでもご自分でということでしたら、遺産目録の評価額が正しいといえるか、資料を基にしっかりと調べてみて下さい。遺産分割の割合を調整することは難しく、細工を加えるとしたら、不動産や株式などの金額が変動する物の価値になります。

 

場合によっては自分でも査定を依頼するなどしましょう。

 

もう一つ検討すべきは、遺留分減殺請求権を行使するかどうかです。

 

自己の法定相続分の半分にも満たないと考える場合、遺留分減殺請求権を行使する意思表示を早めにしましょう。

 

[su_box title=”あわせてよみたい” box_color=”#fdad38″ radius=”5″]遺留分と遺留分減殺請求 [/su_box]

 

③相続人の一人から遺言があるといわれた場合

まずは、その遺言が公正証書遺言なのか自筆遺言なのか確認しましょう。

 

何より実物を移しでもかまわないので1日でも早く見るようにして下さい。

 

自筆遺言であれば適式な遺言といえるかどうかを確かめ、適式な遺言であれば内容を確認

する、公正証書遺言であれば内容を確認しましょう。

 

遺留分減殺請求権を行使すべきかの検討も忘れないようにして下さい。

その他は基本①②と変わりません。

 

また、遺言書が出てきたが、遺言の内容を実現するための手続でお困りの場合には、

弁護士に「遺言執行の代理」を依頼することが可能です。

 

その場合、あとは待っているだけで良いことになります。

 

金融機関は厳格な手続きを求め、時間を要することが多く、数ヶ月かかる場合もありますが、根気よく待っていればあとは遺言書の内容通り処理してくれます。

 

そして、出てきた遺言の内容に納得がいかない場合には、いくつか採るべき手段があります。

被相続人の方が遺言を作成した当時すでにアルツハイマー病など罹っており、到底残された遺言を作成できない場合や自筆遺言であり筆跡が本人とまったく違う場合などは遺言無効確認という方法があります

 

[su_box title=”あわせてよみたい” box_color=”#fdad38″ radius=”5″]遺言の無効を主張する場合 [/su_box]

 

 

遺言の効力を争えなくても、自己の遺留分を侵害されているときは遺留分減殺請求権を行使することが出来ます。具体的には法定相続分の半分を下回る場合には行使すべきです。

 

以上述べてきましたが遺言が残された以上、その内容に従って遺産分割をしていくのが原則となります。その原則を打ち破って例外にしたいのであれば、相応の理由が必要となります。

その理由があるかどうかはご自身で判断するのは危険と言えます。

そのような場合は是非相続に注力する弁護士にご相談下さい。

当事務所の初回無料相談をお気軽にご利用下さい。

事案に即したアドバイスをさせて頂きます。

この記事の執筆者

島武広
島武広島法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、相続問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度相続に注力する弁護士にご相談ください。
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