相続の話し合いはいつからすべき?

被相続人の死後、いつから相続の話をすればよいか、悩まれることかと思います。

死後間もなくするのも不謹慎ですし、あまり放置すると相続放棄の申述期間を経過し、相続税の申告に間に合わない、二次相続が起こってしまうなどの不都合も生じます。

 

結論から言ってしまうと、相続について話し合うのは四十九日法要が終了した際がベストだと考えております。

相続人全員が集まり、四十九日より前は故人を偲ぶ期間と考えら、それ以上後にすると相続放棄などが間に合わなくなるということに理由があります。

 

四十九日法要には、相続人全員出席しているのが通常であり、再度全員が集まる場というのはなかなかないと思います。ですので、その場で遺産目録などを示して、遺言があればその内容で、なければ法定相続分とおりに分けることでよいか、と確認することがお勧めです。

 

また、相続放棄には3か月の、相続税の申告には10か月の期限があります。

その点からしても、四十九日法要がギリギリのタイミングといえるでしょう。

 

相続放棄

相続放棄とは相続できる権利を放棄し、故人の財産を一切引き継がないことを指します。

相続放棄の期限は、相続が開始されたことを知ったときから3ヶ月と定められており、それを過ぎてしまうと申請は原則認められません。

 

相続税申告

相続税申告は故人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内に申告しなければいけません。それを過ぎてしまうと延滞税が発生します。

 

遺産分割までにやるべきこと

遺言書の有無の確認

遺言書の有無でその後の手続きが大きく変わるため、まずは故人が遺言書を残していないか確認することになります。

遺言書は、自宅の金庫や銀行の貸金庫など貴重品を保管する場所、公証役場、法務局を確認することになります。

 

相続財産調査

次に行うのは財産調査です。

どの遺産がどれだけあるかが分かっていないと話し合いようがないようので、必ず話し合い前に調べておきましょう。

すべてわかるようにしてくれることは稀で、多くの場合相続人が被相続人の自宅に来た郵便などをとっかかりにして調査することになります。

不動産を全国各地に所有していたり、ペイオフなどを警戒して多くの金融機関に預金があったりするとかなりの調査時間を要することになります。

 

相続人調査

相続人調査とは相続人が誰であるかを確定させるために戸籍を集めることです。以前はかなり時間要しましたが、現在では相続人であれば、相続人確定に必要な戸籍一式を最寄りの戸籍課ですべて取得できるようになりました。

ですので、1日で終わるケースもあります。

 

以上の準備をして四十九日法要を迎えられるとベストだと思います。

すべてが揃わなくても、それまでに集まった資料をすべて開示することが、相続を紛争化させずに、早期解決に至る可能性を高めてくれます。

 

以上、相続の話し合いをいつすべきかについて話してきました。

実際には、事案ごとに対応が変わってきます。

是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。

遺産分割全体について、その事案ごとに必要なアドバイスをさせていただきます。

この記事の執筆者

島武広
島武広島法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、相続問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

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