共同名義の不動産の相続

共同名義の不動産を相続する場合、気を付けるべきポイントがあります。

以下で説明していきます。

そのまま共同名義にしておく3つのリスク

複数名が共同で相続した不動産をそのまま共有名義にしておくことはあまりおすすめできません。

 

以下のリスクがあるため、できるだけ早い段階で共有名義を解消するのが望ましいです。

① 権利関係が複雑化していく

相続不動産の共有者の誰かが亡くなると、その人の持分はさらに相続され、新しい共有者がどんどん増えます。

 

共有者4人、5人と増えていけば、誰がどの程度持分を所有しているか把握するのが難しくなります。

 

② 増改築・売却などは全員の合意が必要になる

民法第251条によれば、共有名義の不動産を増改築・売却といった「変更又は処分」に該当する行為をするときには、全ての共有者の同意が必要となります。

 

③ 維持費や税負担をめぐって争いになりやすい

共有名義にすると、税金は持分割合に応じて支払う必要があります。

 

ただし、実際には納付書は相続人の代表者のみに送付されます。

 

しかし、負担分を払ってくれない相続人がいれば、争いが生じかねません。

相続時に共有名義を解消するための方法

共有名義を解消するための方法を紹介します。

① 共同名義人が相続人となっている場合

相続人に、既に共同名義人がいて、その人が相続することで単独所有になるのであれば、その人に相続させ、他の相続人は代償金やその他の財産を相続することがおすすめです。

 

そうすることで共有のデメリットを回避できます。

 

② 共同名義人が相続人となっていない場合

亡くなった人と第三者が共同名義で不動産を所有していた場合、相続人がその不動産を取得しても、残りの持分は第三者に残ったままとなります。

 

不動産を相続した人と共同名義人との間で話し合いをおこない、いずれかの持分を売却・譲渡してもらったり、または持分を買い取ったりするのがおすすめです。

 

また、共同で売却して、持ち分に応じて売却代金を分けることもできます。

 

また、相続するのが更地の土地であれば、共有者それぞれの持分に応じて土地を分筆し、単独所有にするのも有効です。

生前にできる相続トラブルの予防策

共同名義の不動産の相続は、トラブルの原因となりやすいです。

① 単独名義に変更しておく

共同名義の不動産を単独名義に変更する方法としては、以下のものがあります。

  • 被相続人が、ほかの共同名義人に持分を贈与する
  • 被相続人が、ほかの共同名義人に持分を売却してもらう
  • 被相続人の共有持分を放棄する

② 共有持分を現金化する

自分の共有持分をあらかじめ売却して現金化しておく方法もあります。

 

買い手が見つからなければ、共有持分の買取をおこなっている業者を探して相談しましょう。

 

③ 遺言書を残しておく

単独名義への変更が難しい場合は、遺言書を作成しておくのも有効です。

  • 相続人である共同名義人に不動産を相続させる
  • 相続人ではない共同名義人に不動産を遺贈する

まとめ:専門家である弁護士に相談を

以上、共同名義の不動産の相続について説明してきました。

 

正直、一般の方には難しい問題といえ、事案ごとに何がベストの選択しか変わってきます。

 

専門家である弁護士に相談することをおすすめします

 

是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。

 

相続事件を多数の案件を扱ってきた経験とノウハウから適切なアドバイスをさせていただきます。

この記事の執筆者

島武広
島武広島法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、相続問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

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