相続財産に投資信託が含まれていた場合の遺産分割はどうなるのか?

この記事を読むのに必要な時間は約6分です。

最近あらゆるケースで信託が注目されており、多く利用されています。

 

今回お話しする投資信託が含まれていた場合の相続とは、投資信託の利益を受け取る権利(受益権)のことをいいます。

 

この投資信託の受益権は、当然に相続の対象となります。

 

そこで生じる問題や対処法を述べていこうと思います。

 

1 投資信託の受益権を遺産分割する必要性

相続財産としての投資信託の受益権を遺産分割すべき必要性を述べていきます。

 

相続された投資信託の受益権は、遺産分割をするまで法律的には相続人全員の準共有となります。

準共有とは、所有権以外の権利を複数人で有する状態のことをいいます。

 

では、もし投資信託の受益権について遺産分割をしなければどうなるのでしょうか。

 

この場合は、投資信託の受益権は相続人全員の準共有なので、権利行使を管理行為とすれば総相続分の過半数を持つ相続人の同意が必要になります。

 

収益分配金の交付を受ける権利も投資信託の受益権の内容となるので、準共有となります。そのため、それを相続人間で分配する際にも、遺産分割協議によって分配する割合を決めなければなりません。

 

また、遺産分割をしないままでは、投資信託の名義を変更することもできません。名義を変更するには証券口座が必要ですが、日本では複数人が共同で口座を開設することは認められていないからです。

 

要するに、投資信託の受益権を遺産分割しないでいると、権利行使や管理に多大な手間を要するというデメリットがあります。

 

2 相続財産としての投資信託の受益権を遺産分割する方法

相続財産としての投資信託の受益権を遺産分割する方法

 

(1)遺言書がある場合

遺言書がある場合は、遺言書に記載された内容にしたがって遺産分割を行います。

 

遺言書の中で投資信託の受益権の分割方法が具体的に指定されていない場合、投資信託の受益権は相続人全員の準共有のままとなるので、遺産分割協議が必要になります。

 

(2)遺言書がない場合

遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行って投資信託の受益権を分割することになります。

 

3 投資信託の受益権を相続する時の注意点

投資信託の受益権を相続するときは、現金や預貯金を相続するときとは異なる注意点があります。

 

(1)常に価値が変動する

投資信託は、常に価値が変動するものです。

投資信託の受益権の価値についてどの時点を基準とするのかを相続人間でしっかりと話し合うことが必要です。

 

(2)相続開始後にも収益分配金等が入金される

被相続人が亡くなった後も、被相続人名義の投資信託の口座には収益分配金や元本償還金などが入金されてきます。

 

遺産分割協議が完了するまでに入金されたお金は、受益権そのものとは別に相続人全員の準共有となります。

 

そのため、入金されたお金についても相続人間でどのように分配するのかを話し合い、取り決めておく必要があります。

 

(3)解約違約金が発生することがある

投資信託の中には、購入してから一定期間は解約できないものもあります。その期間中に解約すると違約金がかかり、額面価格から大幅に差し引かれることがあるのです。

 

ただし、事案によっては違約金がかからない場合もあるので、投資信託の内容を証券会社に確認しましょう。

 

(4)所得税が発生することもある

 

投資信託の受益権の売却価格が、被相続人が購入したときの価格よりも高い金額だと、その差額が利益となり、所得税の課税対象となります。

 

4 さいごに

以上、投資信託が相続財産に含まれていた場合について述べてきました。

参考になったことがあれば幸いです。

 

いずれにしても、投資信託が相続財産になっている場合はもちろん、そうではない場合でも遺産分割は難しい問題や煩わしい手続きが山積しています。

 

まずは、相続に注力する弁護士に相談されてはいかがでしょうか。

一人で悩むのではなく、お気軽に当事務所の初回無料相談をご活用ください。

 

ご相談の流れ

 

この記事の執筆者

島武広
島武広島法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、相続問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度相続に注力する弁護士にご相談ください。

FAQ

   

選ばれる理由

   

弁護士に相談するタイミング

FAQ

   

選ばれる理由

   

弁護士に相談するタイミング